2012年03月22日

証券ディーラー「プロの視点」

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■

米国市場続落に円高基調で折り返すなど、昨晩から外部要因が軟調。東京時間
帯にも中国経済指標軟化が伝わり、下押し圧力の見られた本日の株式相場です
が、節目意識の高い株価指数は下値耐性が確認でき、相変わらず需給妙味に着
目した物色が継続するなど、期末特有とも言える相場環境に変化はありません。

日経平均株価は反発。売り先行の立ち上がりとなり、後場でも下値を試したも
のの、朝方の安値を割り込むことなく、終値では節目10100円、5日移動平均線
(10121.73円)に乗り直してきました。

前営業日配信版では「押しの『深さ』を模索 物色は近視眼的に」と題してい
ましたが、株価指数は文字通りに「押しの『深さ』」を確認すると、底堅さを
発揮しています。

この底堅さを発揮した経緯としては、もちろん指数における節目意識の高さも
ありますが、すでに前営業日にも中国関連を中心とした売りが出ていたことも
挙げられるでしょう。押し目買い意欲の高さも垣間見えますが、売買代金上位
では材料志向の高さが確認できますし、本日の内容からは、まだまだ相場の方
向性は見極め難いところではないでしょうか。

さらに「物色は近視眼的に」としましたが、東証1部や新興など各市場の売買
代金上位銘柄の反応を見ても分かるように、相変わらず需給妙味に着目した短
期物色が継続しています。

新興市場で賑わいを見せていたIPO、医療システム関連では、過熱感など各
銘柄間で明暗が分かれつつありますが、これは東証1部銘柄でも野村ホールデ
ィングス<8604>、グリー<3632>、ソフトバンク<9984>、任天堂<7974>、ネクソ
ン<3659>ら材料注視の流れが高まったことによるものでしょう。

当欄では季節性を踏まえたテーマ視点で「バイオ関連」を挙げていましたが、
レポート銘柄のテラ<2191>が目標株価を達成する活躍を見せ、ナノキャリア<4
571>、ジーエヌアイ<2160>、アンジェスMG<4563>なども物色されました。た
だ、需給妙味で選好されているIPO、医療システム関連などと同じく、徐々
に銘柄間で明暗が分かれつつあります。

「中国経済の先行き懸念」が重しとなり、株価指数の「押しの深さ」を確認し
ながら「近視眼的な物色対象を選好する流れ」が続いていますが、やはり実質
新年度相場入りとなる来週の「権利落ち」後を見据えた展開に移行しつつある
状況でしょう。

■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■

昨晩の米国市場は続落。住宅指標が予想を下回り、大型株に利益確定売りが出
たものの、直近でも底堅いテクノロジー株には買いが入りました。

全米不動産業者協会が発表した2月の中古住宅販売件数は、前月比0.9%減の4
59万戸となり、市場予想の461万戸を下回る結果に。ただ、前月は速報値の457
万戸から463万戸に上方修正されており、ホームデポなど住宅関連の下値を支え
ています。

ただ、大型株には利益確定が優勢となり、アルコア、キャタピラー、HPの景
気敏感株やシェブロン、エクソンモービルのエネルギー関連、トラベラーズ、
マクドナルドなども安く、株価指数を押し下げました。

一方で、インテル、グーグル、デル、バイドゥ、ヤフーらナスダック所属のテ
クノロジー関連がしっかり。ナスダック指数を支えています。

ダウ平均株価は、45.57ドル安の13,124.62ドル。ナスダック総合指数終値は1.
17ポイント高の3,075.32ポイントで取引を終えました。

為替相場では、株式市場の軟調展開でリスク退避の流れが強まり、ドル、ユー
ロに対して円が上昇。東京時間帯早朝では、1ドル83円台前半、1ユーロ110円
台前半の円高水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の下落、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先
行。日経平均株価は10055円の続落スタートに。

寄り付き前発表の2月貿易統計で黒字転換を果たし、寄り付きでは円高加速を
嫌気した売りが出たことで安く寄り付いたものの、季節調整済みでは未だ赤字
基調と円安志向が確認され、売り一巡後は買い直される展開。日経平均株価は
節目の10100円に乗り直しました。

しかし、昼休みに中国で発表された中国製造業購買担当者指数が前月から減少
し、経済成長鈍化懸念が強まると、後場寄りから売り直される展開。ただ、日
経平均株価の下げ幅が前場安値まで至らず、円安推移とともに持ち直したこと
で、引け前には買い直される場面も見られています。

日経平均株価終値は、40.59円高の10,127.08円。東証1部の売買代金は概算で
1兆2958億円。東証1部の売買高は概算で19億8491万株。値上がり銘柄は986(
58%)に対し値下がりは536(32%)、変わらずは153(9%)となりました。


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         ■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

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売買代金上位はまちまちの反応。増資インサイダーに絡んだとされる野村ホー
ルディングス<8604>が見切り売りで最上位に進出したものの、ソフトバンク<9
984>、グリー<3632>、ディー・エヌ・エー<2432>ら材料性や外部要因に耐性の
ある銘柄がしっかり。

中国経済指標軟化でファナック<6954>、コマツ<6301>、三菱商事<8058>ら中国
関連とされる銘柄が売られたものの、指数の押し目買い意識から国際優良株で
もあるトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、東芝<6502>、日立<6501>らは値を保つ動
きに。メガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>も底堅く推移
しています。

材料株のネクソン<3659>、任天堂<7974>なども物色を集める動きに。一方で三
菱地所<8802>、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>ら不動産が安く、売買代
金上位は反応が二極化しました。

セクターでは、任天堂<7974>擁するその他製品、国際石油開発帝石<1605>の鉱
業、帝人<3401>、東レ<3402>の繊維、ディー・エヌ・エー<2432>、ネクスト<2
120>らネット関連の属するサービス業、グリー<3632>、ソフトバンク<9984>、
ネクソン<3659>の情報通信が値上がり上位となっています。

一方、新日本製鐵<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、川崎汽船<9
107>、商船三井<9104>の海運、コマツ<6301>、日立建機<6305>の機械、日軽金
<5701>ら非鉄の中国関連が値下がり上位となりました。

個別では、増配のサンリオ<8136>、オークマ<6103>、増額のネクスト<2120>が
材料性に着目した資金を集めています。

新興市場では、東証1部ネット関連が好調に推移したことで、サイバーエージ
ェント<4751>、KLab<3656>、ミクシィ<2121>ら中核ネット関連も連れ高。
ただ、需給妙味に着目した物色も継続し、IPOのライフネット生保<7157>、
アイスタイル<3660>や医療システム関連の日本メディカルネット<3645>、バイ
オ関連のナノキャリア<4571>、ジーエヌアイ<2160>、テラ<2191>などが買われ
ました。

材料株のビットアイル<3811>、佐藤渡辺<1807>、軽量級のJIC<2124>、ニュ
ーフレアテクノロジー<6256>、低位のウィルソン<9610>、ホッコク<2906>など
にも短期資金が流入しています。
posted by ラッシュ at 21:02| Comment(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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