2011年05月09日

株で儲けられない日本の投資家

今日は株指南の話と言うより、日本人論的な観点から日本人の投資成果について考えてみたいと思います。

震災で株価が急落した際、多くの日本人個人投資家はとてつもない損失を負ったと思います。特に高齢者に人気のあった東京電力の株価が6割以上も急落し、安定的高配当の代表銘柄も当面配当は無く、多額の含み損を持った形で塩漬けになってしまうのでしょう。

株価の急落局面は過去しばしば発生しています。唖然とするようなセリングクライマックスではなすすべがありません。が、株価が形成されているということは必ず誰かが買っているということでもあります。

そしてそこに立ち向かうのが外国人投資家。安いとあらばどんどん買っています。何故でしょうか?それは彼らの投資尺度が極めて冷徹なアナリティカルデータのもと、「本来あるべき株価」を捉えるのが上手だからかもしれません。

株価は主に論理的株価と心理的要因の二つの組み合わせで形成されます。

例えば、ある企業が予想外の好決算を出したとしましょう。翌日の株価は論理的株価に向かって上がっていきますが、往々にして「予想外」という「サプライズ」にプレミアムが乗り、更に「勢いに乗じる」という状況が生じます。だから、いわゆる「ちょうちん」をつけた人は高値掴みをするリスクが高くなるのです。これは何を意味しているかと言うと材料が出た後のお祭りには限界がある、とも言えるのです。

よく言う「プロは儲けられるが、素人はおこぼれ頂戴」と言うのはいわゆる情報量とその分析能力といいますが、まさにこれが良い例ではないでしょうか?

今回の震災。企業レベルに於いて一年程度で生産能力の回復が完了するならば影響は一時的であり株価は必ず元に戻るというのが論理。そして、そうなるであろうという情報をもとに外さない予想をするのがプロの投資家であり、特に海外投資家に多いのです。

外資に美味しいところを取られた、と言う話は株式の話に限らず、あらゆるビジネスシーンで聞きます。例えば武富士もライブドアも安値で外国企業に売却されました。何故日本人は成果をあげられないのでしょうか?

僕は強固な集団心理がそうさせているのだろうと思います。集団心理とは自分の判断に自信が無く、自分に共鳴する人を回りに持つことで一種の精神的保険を買うことかと思います。その裏には母集団から外れたくないという気持ちもあるのです。まさにこれは日本のムラ社会そのものが投資の世界にも繋がってくるといえるのではないでしょうか?

今日は雨が振らないと思い傘を持たずに出かけたとしても周りを歩いている人が傘を持っていると何となく自分は間違った判断をしたのではないか、と不安になった事がある人は多いのではないでしょうか?

株式投資において国内個人投資家の動向が集団心理であるとすれば儲かる時は皆で儲かり、損するときは皆で損をする、ということになるのです。外国人投資家は先回りしてそのあたりを分析済みではないでしょうか?だから、明らかに行き過ぎのセリングクライマックスがあれば感情抜きの買いで美味しいところを全部持って行かれるという事になるのです。

もしも儲けたいのなら、僕は自分で情報量を増やし、その分析力、判断力を磨くことかと思います。時として嵐の中に立ち向かっていく勇気も必要なのではないでしょうか?

さわかみファンドの澤上篤人社長は震災後、安くなった株を猛烈な勢いで買っています。彼は昔から強い判断力を持った人で高い成績を上げてきた人です。日本では「震災を理由に儲けるなんて」というまさに潔癖な考えが日本文化として「正」とされてきたことは否めません。しかし、裏返せばトンビに油揚げをさらわれてもよいのかということになりませんか?
posted by ラッシュ at 13:23| Comment(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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